『読んで悔いなし!平成時代小説』(辰巳出版/ISBN:4777801942)

素晴らしい。期待通りの本です。特に97ページ以降、文庫書き下ろしの時代小説について書かれている部分は私が心底望んでいたもので本当に嬉しい。佐伯泰英ロングインタビューと、文庫書き下ろしの時代小説をコンスタントに出している出版社(祥伝社、光文社、徳間、双葉、ハルキ、学研、廣済堂ベストセラーズ、コスミック)の文庫担当編集者へのインタビュー。これだけで私にとっては1260円払う価値がありました。この視点だけで見ると売場の声(ジュンク堂紀伊国屋三省堂の方々がコメントされてます)っていうのは私が望んでいたものと大きくずれています。もう一つ面白かったのは174ページからの「あの作家はどこからきたのか?平成の秘密ルートを追え!!」という部分。まぁ、時代小説を書き始めるまで何をやっていたのかという事の調査ですね。こりゃまたえらくテレビ・映画の脚本家をやっていた人が多いなぁ。