『日本語は敬語があって主語がない』(金谷武洋/光文社/ISBN:9784334035846)

皆さんが手にとられたこのささやかな本は、国の内外で理解や学習が難しいと思われがちな敬語を入り口にして、日本文化を支えている「地上の視点」をとらえてみたものです。
これまで細分化の方向を辿ってきた敬語の説明とは逆方向に、鋏の代わりに糸を使って、敬語どうしの共通点を結んでみたいと思いました。統合的かつ体系的に敬語表現を、そしてさらに欲張って敬語を取り巻くさまざまな日本文化の表れにも大きな網をかけて、その基本的な発想をとらえてみたいと願っています。

副題の「「地上の視点」の日本文化論」にも出てくる「地上の視点」ってのが面白い。主語についての話や、日本語の話のようであって英語の話であるところも。

日本語は敬語があって主語がない 「地上の視点」の日本文化論 (光文社新書)

日本語は敬語があって主語がない 「地上の視点」の日本文化論 (光文社新書)