舞台や登場人物が異なる短編を6編収録。一番の好みは「アリバイ・ジ・アンビバレンス」かなぁ。キャラの造形とエンタメ性、西澤保彦らしい毒がきれいに詰まっています。学校では真面目な委員長を装う高慢気味の弓納琴美と語り手の憶頼陽一とのやり取りは心底楽しかった。殺人が絡まなくていいのでこの二人が出てくる作品をもっと読んでみたい。「蓮華の華」の事の真相が次点。既に失われたものに対する哀愁が切ないです。
パズラー―謎と論理のエンタテインメント (集英社文庫 に 11-3) 西澤 保彦 集英社 2007-09-20 売り上げランキング : 61468 Amazonで詳しく見る by G-Tools |