『涼宮ハルヒの憤慨』(谷川流/角川書店/ISBN:4044292086)

「編集長★一直線!」と「ワンダリング・シャドウ」の2編収録。
「編集長★一直線!」は生徒会とのいざこざから文芸部として会誌を作る話。生徒会とのいざこざ、については早い段階で裏事情が説明されるので見所はそこではなく、みくる(童話)・有希(幻想ホラー)・キョン(恋愛小説)による作中作の方なのでしょう。みくるの童話は短いけど好み。有希のは難解で意味深。キョンのは話そのものより、それを読んだハルヒとのやりとりが楽しい。
ワンダリング・シャドウ」はメインの事件(犬騒動)よりもその周辺が楽しい。冒頭のキョンハルヒへの想いとか、キョンと一緒にいたいがために世話を焼くハルヒとか、誰の目にも解りやすくうなずく有希の姿とか(ジョークももちろん)。
2編ともゆるゆるでラブラブなので、次あたり反動がきそうな気がします。