「新書」は伝わりにくい

お客様との会話の上で認識のギャップはよくあることで。お客様にとっては新聞の広告に載った日が発売日という認識だったり、「月刊誌」のコーナーはどこかと訊ねられたり(この場合の「月刊誌」は文芸誌だったり『文藝春秋』だったりすることが多いが必ずしもそうとも限らない)。こちらからお客様に説明する時もできる限り一般的な言葉で、と思ってるのですがやっぱり伝わりにくいことも多いです。
一般的かなぁと思っている「文庫」という言葉でもわかってもらえないことがあります。なら「新書」は更に厳しい。私の認識では「新書」は一つにはジャンルであり、一つには判型であります。ジャンルとしては最近たくさんの出版社が進出し成長著しいジャンルであっても「文庫」の一種くらいに思われていたりしそうです。
判型としても、「『ドラゴンボール』ありますか」と訊ねられても「完全版でお探しですか、新書版でお探しですか」とか答えてしまうとかえって混乱させてしまう事があるので使わない方が良い言葉なのです。
私の方で認識しづらい「新書」は新刊の意で使われる時。会話していくとわかるのですが一瞬には結びつかない。だから「文春文庫の新書で『熱湯経営』はありますか」と訊ねられて固まってしまいました。まぁただそれだけの話なんだけど、この使われ方も案外多そうなのですよ。どこまでが専門用語なのかは難しい話です。

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