『めっちゃキャン(1)』(国広あづさ/秋田書店/ISBN:4253212018)

原作は九十九森。初期の『おいしい銀座』の原作やってた人だ。主人公はどちらも元気な女性だけど、こちらは中学生(あちらは社会人)なだけに躁に見えるテンションが普通なくらいに元気過ぎ。作画は国広あづさ。『七人のナナ』のコミック版の作画をしていた方。ムダなまでにパンツ見えてる。内容は

世界中の美味しい食材とあったかい人情が溢れる東京の台所・築地魚河岸を舞台にアタイ、中学生仲卸・天海いちごが大活躍する新感覚料理コミックでぃ!!

と、元気はつらつの、ただし匂いを嗅ぐだけで鮮度がわかるという特殊能力を有する女子中学生が、魚介類を介して問題を解決していったりするお話。食べた後のリアクションは少年漫画らしく大袈裟調となっておりますが、お話自体は料理漫画らしく大いなるウンチクと対決構造を組み込みつつ人情味溢れる結末を迎えるという安定性があります。「音信不通の親子の仲をを取り持つ話」とか「ヤクザな道に墜ちていた孫が立ち直る話」とか料理漫画なら必ず一度はやるだろうお話であっても、それを元気一杯に描くのでベタながらも読んでいて痛快爽快です。表現は若向けながら、もっと上の層にもアピールしたい作品です。