『ミス&ミセス』(阿部川キネコ/双葉社/ISBN:4575940224)

この方の『辣菲の皮』や『お菓子な片想い』とは画風ががらりと異なる作品。作風は『辣菲の皮』とかとそんなに違わない気もしますが。未婚のイラストレーター・ミコと主婦・キコという高校時代からの友人2人の、違ったり違わなかったりする日常生活を描く。2人がメインなのは当然として、キコの娘・スミレに対する視点が入ってるのがたぶんこの作品のキモ。そういう点でもこの方の作品の中では一番響鬼テイストを感じる。故意に派手さを殺した作品で数多くの方に手にとってもらえるタイプの本ではなさそうですが、私にとっていい作品でした。私と同じような世代、特に女性に読んでもらいたい(当然私もそうですが男性も楽しめる)作品です。