『暴れん坊本屋さん(2)』(久世番子/新書館/ISBN:4403670229)

あー面白かった。むっちゃ偉い方はともかく、現場レベルで本屋で働く方が何にも感じないということはありえない作品ですね。特に少なからずとも燃えてる方にとっては。
一番共感するのは、第16刷「ふろく・めぐり愛」かなぁ。雑誌の付録の話。私も付録については愚痴ばっかり書いてる気がするくらいだし。本屋にとっては付録の多い少ない、ヒモまで要するかどうかというのは、その後の一日を左右しかねないほど重要なこと、くらいに感じています。まあ、お客様からは中身を見たいんだからヒモをかけないで、と思われてそうだけど、本屋としてはヒモを要するような付録を付け合いで、と思ってたりする訳で。とにかく、面倒なんじゃー。
第23刷「ちょっと待って発売日」やるせないも思うことが色々と。とても重要な発言として「実は本屋さんでもどの本が何日に何冊入荷するかは把握できません」というのがあります。本当です。大型店とかは知りませんが。発売日2日前にようやく把握できます。そこで慌てて対応しても多い少ない大抵発売日には間に合いません。すべての新刊が入荷する訳でもないです。なので、発売日に「ありますか?」「扱ってないのですか?」「注文してないの?」とか問われてやるせない気持ちになったりします。私は置きたいんじゃー。
第24刷「美本のススメ」。数少ないコミックに限って破損品。ありがち過ぎて毎日のように泣いています。多くの書店員さんがそうかもしれませんが、自分で買うのは一番状態が悪いものです。逆に、破れていてどうせ返品するんだったら試しに買って読んでみよう、というのも多いです。
その他の話も共感しつつお勉強しつつちゃんとエンタメしています。総括。そもそも、この方絵が上手ですよねぇ。私が好きな方向で。