『それでも町は廻っている(1)』(石黒正数/少年画報社/ISBN:478592604X)

表紙に「通称“それ町”」と書いてあるのがお茶目。この通称は浸透しているのか。下町風メイド喫茶を舞台にしたコメディというか一歩間違うとおバカまんが。出版社情報によると

人情あふれる丸子商店街に存在するメイド喫茶(カフェではない)「シーサイド」。ありふれた町のちょっとおかしなメイド喫茶を舞台に繰り広げられるドタバタ活劇!

という内容だそうです。やっぱりメイドカフェでなくメイド喫茶である事がポイント。「シーサイド」でバイトしている嵐山歩鳥(たぶん主人公)、そのクラスメイトの辰野俊子、歩鳥の幼なじみの真田、嵐山の担任の数学教師森秋あたりが主要メンバー。メイドカフェに憧れ真田に憧れている辰野俊子ネタが好み。第6話「辰野トシ子は砕けない」での甘酸っぱさと上手い落とし具合は見事だと思います。今のところ、どの話もしっかり作られている印象で完成度は高いのではないでしょうか。嵐山歩鳥は女子高生探偵にあこがれていることもあって推理小説ネタも散りばめられており、特にバカミス好きにもオススメ。