『夕凪の街 桜の国』(こうの史代/双葉社)

すぐにでも買いたかった。でも、自慢じゃないが新刊配本がなかったので追加注文分が届くのを待っていました。
正直、戦争ネタは苦手だ。今でもあるのか知らないけど、わたしが小学生の頃の夏休みには登校日があって、その時には戦争・原爆の恐怖みたいな映像を見せられたりしたもんです。本当にこういうのが苦手で、それだけで登校日は休みたかった。そういう自分にとって特に「夕凪の街」は直視しづらい話で逃げ出したい気分でした。「桜の国」の2つの話は時代はもっと後、皆実の弟で当時広島に戻りたがらなかった旭と、その子供たちの話。基本的には、こちらは再生のお話。でもいろいろとドキドキしてしまいます。70-71ページだけでも泣いてしまいそう。なぜか一番悲しかったのは80ページ、お母さんとなった京ちゃんが倒れているシーン。「桜の国」の1話目の方もその後の話なんだよなぁ。ってことは当然旭の母は原爆で知った人が死ぬのをみる事になったんだろうなぁ。77ページや93ページを見ても京ちゃんには幸せになって欲しかった。94-95ページを見てもたぶん幸せだったんだろう。
一応私は七波とは近い世代になります。昔に何があったのか相変わらず詳しいわけじゃないけど、昔があって今があるというのはちゃんと認識しようと思います。